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【図工・美術の先生へ】黒だけじゃない!子どもたちの個性が光る「彩色版画」(カラフル木版画)の魅力と指導のコツ

【図工・美術の先生へ】黒だけじゃない!子どもたちの個性が光る「彩色版画」(カラフル木版画)の魅力と指導のコツ

木版画の授業、こんなお悩みはありませんか?

 図工や美術の授業で定番の「木版画」。

しかし、「彫る面積が多くて時間がかかる」「刃物を使う時間が長くて安全面が心配」「黒一色だと、途中で飽きてしまう子がいる」といったお悩みを感じたことはありませんか?

 そんな先生方にぜひおすすめしたいのが、絵の具の鮮やかさと版画の力強さを掛け合わせた「彩色版画(カラフル木版画)」です。

彩色版画(カラフル木版画)を授業に取り入れる3つのメリット 

彩色版画は、彫り上がった裏から水彩絵の具などで色をつける技法です。授業に取り入れることで、次のようなメリットがあります。

  1. 彫る面積が少ないため、安全&時短に! 主線(輪郭線)を残して彫る、あるいは主線だけを彫るなど、通常の木版画よりも彫る工程が少なく済みます。彫刻刀を扱う時間が減るため、安全に授業を進めやすく、時間短縮にもつながります。
  2. 色彩感覚の育成につながる 「どの色を塗ろうか」「どう混色しようか」と考える工程が加わるため、彫るだけでなく、色彩感覚や絵の具の扱い方も同時に学ぶことができます。
  3. 失敗が少なく、満足度が高い 万が一彫り間違えてしまっても、絵の具の色でカバーできる部分が多く、児童・生徒が「失敗した…」と落ち込むことが少なくなります。完成時のカラフルな見栄えに、子どもたちの達成感も格段にアップします。

 

【新しい作例を紹介】豊かな表現を引き出すヒント

 今回、彩色版画の魅力がより伝わるよう、新しい作例を制作しました!

  • 作例のポイント1:線の強弱を活かす (例:彫刻刀の種類を変えることで、太い線と細い線のメリハリをつけました。)
  • 作例のポイント2:水彩絵の具の「にじみ」や「ぼかし」を楽しむ (例:版画の黒い線があるからこそ、淡い色合いやグラデーションが美しく際立ちます。)

先生方の授業準備のヒントになれば幸いです。

授業で実践!きれいに仕上げるための指導のコツ

彩色版画を成功させるための、ちょっとしたアドバイスをご紹介します。

  • 彫るときのコツ:絵の具を乗せる場所(面)を意識して彫るように声掛けすると、完成をイメージしやすくなります。
  • 色塗りのコツ:水彩絵の具:水=1:1の割合で薄めましょう。 パレットでしっかり色を作ってから塗るように指導すると安心です。

彩色版画で、子どもたちの個性が光る作品作りを!

彫る楽しさと、色を塗る楽しさの両方を味わえる彩色版画。

子どもたち一人ひとりの個性がダイレクトに表現されるため、作品を並べて掲示板に飾ったときの華やかさも抜群です。 ぜひ、次回の図工・美術の授業で取り入れてみてくださいね!

それでは、動画と画像で作り方をご覧ください

 

 

①彩色版画(カラフル木版画) 作り方 【動画】

①絵の具の濃さ

②着色の仕方

 

 

②彩色版画(カラフル木版画) 作り方 【写真】

彩色版画(カラフル木版画)の基本工程

授業で児童・生徒に説明する際にもそのまま使えるよう、工程ごとのポイントをまとめました。

一版刷りの裏から絵具で着色するだけ。 多色刷りのような美しい作品に仕上がります。 

授業の準備リスト

  • 版木:一般的なベニヤ板や、彫りやすい安全版画板など。
  • 彫刻刀:丸刀、三角刀、平刀、切り出し刀のセット。
  • 版画用インク(黒):水溶性のものが扱いやすくおすすめです。
  • ローラー・練り板:インクを均等に伸ばすために使用します。
  • バレン:しっかり圧をかけて刷るために必要です。
  • 和紙(版画用紙):絵の具の発色が良いものが適しています。
  • 水彩絵の具セット:普段の授業で使っているもので十分に楽しめます。

①下絵用紙に絵を描きます。 

まずは下絵用紙に、表現したいテーマや完成イメージを描き込みます。通常の木版画とは異なり、後から水彩絵の具で鮮やかな色をつけるのが「彩色版画」の醍醐味です。そのため、「色を塗るスペース(彫って白くなる部分)」を大きく、しっかりと取るのが、美しい作品に仕上げる最大のポイントです。動物や植物、想像上の生き物など、カラフルな色が活きるダイナミックな構図がおすすめです。

💡 先生向けの指導のコツ

  • 線の太さを意識させる 細かすぎる模様は彫刻刀で彫るのが難しく、思わぬ怪我や失敗の原因になりやすくなります。鉛筆で下書きをした後、太めのサインペンやネームペンで主線(彫らずに残す線)をなぞらせると、彫る境界線がはっきりとわかり、児童・生徒が迷わず安全に作業できるようになります。
  • 文字の反転に注意 もし画面の中に文字を入れる場合は、刷り上がった時に左右が反転してしまうため、あらかじめ下絵の段階で「鏡文字」にする必要があることを伝えておくと安心です。

 

②版木の上にカーボン紙と裏返した下絵を重ねます

版木の上にカーボン紙(インクの面を下)を敷き、その上に「裏返した下絵」を乗せて固定します。版画はインクをつけて紙に刷り取った際、版木の状態から左右が反転して(鏡写しに)仕上がります。そのため、あらかじめ下絵を裏返して版木に写し取っておくことで、最初に描いたイメージ通りの向きで作品を完成させることができます。

💡 先生向けの指導のコツ

  • ズレ防止にはマスキングテープを 写している途中で紙がズレてしまうと、線が二重になってしまい修正が大変になります。下絵とカーボン紙を版木に乗せたら、セロハンテープやマスキングテープでしっかりと上部(1〜2箇所)を固定するように指導してください。
  • テープを全部剥がす前に「チラ見」チェック 「全部写せた!」と思ってテープをすべて剥がしてしまうと、写し忘れがあった時に元の位置にぴったり戻すのは至難の業です。「テープを1箇所残したまま、端からそっとめくって写り具合を確認する」ように声掛けをしておくと安心です。

 

③赤えんぴつを使って下書きの線のフチをなぞります

💡 先生向けの指導のコツ

  • 赤ペン(色ペン)でなぞると写し忘れ防止に 鉛筆で描いた下絵をさらに鉛筆でなぞると、どこまで写したのか分からなくなりがちです。カーボン紙の上からなぞる時は「赤色の鉛筆」など色付きのペンを使わせると、作業した箇所が一目でわかり、写し忘れを劇的に減らすことができます。

 

④下絵に合わせて彫刻刀で彫ります。 

版木に写した黒い線(主線)を残すように意識しながら、彫刻刀を使って彫り進めます。

彩色版画(カラフル木版画)は、この「彫って凹んだ部分(白く抜ける部分)」に後から絵の具で色を塗ることになります。 

通常の木版画のように広い余白をすべて深く彫り抜く必要はなく、絵の具を乗せる「面」を作る感覚で彫ればよいため、彫る時間が短縮され、子どもたちの集中力も途切れにくくなります。

💡 先生向けの指導のコツ

  • 安全第一!添える手の位置を徹底する 最も怪我が起きやすい工程です。「刃の進む方向に絶対に手を置かない(手は必ず刃より後ろ)」という基本ルールを、授業の冒頭で必ず実演して見せましょう。版木の下に滑り止めマットを敷いておくと、無駄な力が入りにくく安全です。
  • 主線(輪郭線)の残し方 黒いインクが乗る主線を削り落としてしまうと、後から色を塗る際に境界線がなくなり、隣の色と混ざりやすくなってしまいます。「まずは黒い線の外側に沿って、縁取りをするように少しずつ彫る」と失敗しにくくなります。
  • 彫り跡(マチエール)も作品の味になる 「丸刀」で彫った柔らかい線や、「三角刀」で彫った鋭い線など、刃の種類によって異なる彫り跡(マチエール)が作品の良いアクセントになります。ツルツルになるまで彫り切る必要はなく、「少し彫り残しがあるくらいが版画らしい味になるよ」と伝えると、子どもたちものびのびと取り組めます。

 

⑤ローラーを使って版にインキをつけます

彫り終わった版木に、黒い版画インキを乗せていきます。まずはインキ練り板(またはバット)にインキを出し、ローラーを使って均一に伸ばします。その後、版木の上を色々な方向から転がすようにして、彫り残した部分(主線)にインキをつけていきます。彩色版画では、この黒い線がステンドグラスの枠のような役割を果たし、後から塗る絵の具の色を美しく引き立たせてくれます。

💡 先生向けの指導のコツ

  • インキの適量は「音」で判断させる インキの量が多すぎると、せっかく彫った溝(色を塗る部分)が黒く埋まってしまいます。練り板の上でローラーを転がした時に、「チッチッ」「チャッチャッ」という軽い粘り気のある音が鳴るくらいまで伸ばすのが、綺麗に刷るための最適な状態です。
  • ローラーは「優しく、色々な方向から」 ローラーを強く押し付けてしまうと、溝の底にインキがついてしまいます。「力を入れずに、優しくなでるように転がすこと」、そして「縦・横・斜めなど、色々な方向から転がすこと」を伝えると、ムラなく均一にインキをつけることができます。
  • インキの乾きに注意 インキは時間が経つと乾いてかすれやすくなります。練り板でインキの準備ができたら、版木に乗せる作業は手早く行うように声掛けをしてください。

 

⑥説明書にかいているしるしに合わせておく

 

 

⑦和紙を説明書の角に合わせて、ゆっくりと和紙をおろします。

※和紙のつるつるした面をしたにするように! 

彩色版画に使われるわしは特殊加工がされているため

必ず彩色版画和紙を使いましょう!

💡 先生向けの指導のコツ

  • 「角をピタッ!」と合わせることでズレを解消 従来の版画授業でよくある「見当(位置合わせ)がズレて、作品が斜めになってしまった」という失敗を、説明書の角をガイドにすることで簡単に防げるようになっています。「角と角をしっかり合わせてね」と声をかけるだけで、児童・生徒が自分で正確に位置合わせができます。
  • おろすときは「端からそっと」 和紙を上から一度にバサッと落としてしまうと、中に大きな空気が入ってシワになったり、版木のインキが意図しないところについて汚れてしまったりします。「角を固定したまま、反対側の端から空気を押し出すようにそっとおろす」よう実演を交えて指導すると安心です。
  • 二人一組での「協力作業」もおすすめ 一人が和紙の角をしっかり押さえ、もう一人がゆっくりとおろす、というように、机の隣同士でペアになって協力して作業させると、さらに失敗が少なくなります。お互いに助け合うことで、授業もスムーズに進行します。

 

⑧バレンで刷り取る

和紙をおろしたら、その上からバレンを使ってしっかりとこすり、版木の黒いインキを和紙に刷り取っていきます。この黒くくっきりとした線が、後から色を塗る彩色版画の「骨組み(ステンドグラスの枠のような役割)」になります。線がかすれたり途切れたりしないよう、全体にまんべんなく、バレンに少し体重を乗せるようにして圧力を加えていくのが、きれいに仕上げるポイントです。

💡 先生向けの指導のコツ

  • 「の」の字を描くようにこする ただ上下左右にこするのではなく、ひらがなの「の」の字を描くように、小さく円を描きながらバレンを動かすと、局所的なかすれを防ぎ、力が均等に伝わりやすくなります。
  • 反対の手で和紙をしっかり「パー」で押さえる こすっている最中に和紙が動いてしまうと、線が二重にブレて(ズレて)しまいます。「バレンを持っていない方の手は、和紙が動かないようにしっかりパーの形で押さえておく」ように指導してください。
  • 一気に剥がさず、まずは「チラ見」で確認! 全体をこすり終わっても、すぐに和紙を全部剥がしてはいけません。片手で和紙の端をしっかりと押さえたまま、もう一方の手で和紙の角をそっとめくり、インキがくっきりついているか「チラ見」して確認させます。もし色が薄い(かすれている)部分があれば、和紙を元の位置にそっと戻し、その部分をもう一度バレンで重点的にこするように声掛けをすると、失敗を大きく減らせます。

 

⑨和紙をめくってすれてるか確認しよう!

しっかり乾かしてから彩色し始めてね!

私はするのが下手で薄くなってしまいました・・・

二回目はきれいに色が出たよ!

 

⑩和紙の裏面に、水で薄めた絵具で色を塗ります

いよいよ彩色版画の醍醐味である「色塗り」です。刷り上がった和紙を裏返し、彫って白く抜けた部分に水彩絵の具で裏面から色を塗っていきます(裏彩色技法)。

 和紙の性質を活かし、裏から染み込ませた絵の具を表に透けさせることで、柔らかく深みのある、ステンドグラスのような美しい色合いに仕上がります。

表面の黒インキを筆でこすって汚してしまう心配がないため、児童・生徒が失敗を恐れず、のびのびと大胆に色塗りを楽しめるのがこの技法の大きな魅力です。

💡 先生向けの指導のコツ

  • 水分量は「少し多め」でしっかり透けさせる 裏から表へ色を染み込ませるため、普段の水彩画よりも「少し多めの水」で絵の具を溶くのがきれいに仕上げるコツです。(※水分が少なすぎると表に色が透けず、逆に多すぎると和紙が破れる原因になるため、一度端の方で試し塗りをさせると安心です)
  • 「表はどうなってる?」こまめな確認でモチベーションアップ 裏から塗っている時の色と、表に透けて見える色は印象が異なります。「時々表にひっくり返して、どんな風に色が出ているか確認しながら塗ってみよう」と声をかけると、子どもたちのワクワク感が高まり、色を混ぜたり(混色)、にじませたりといった表現の工夫が自然と生まれます。
  • 作品の下には必ず新聞紙などを敷く 裏面を塗っている間、せっかくきれいに刷り上がった表面は下(机側)を向いています。机の上の汚れや水滴が表面についてしまわないよう、必ずきれいな新聞紙や台紙を敷いてから色塗り作業を始めるようアナウンスしてください。

 

⑪絵の具が乾いたらできあがり!

 

  

 

上手く仕上がるコツ☆ここがポイント!

絵の具に混ぜる水の量によって、塗りやすさと仕上がりが違ってきます。

水彩絵の具:水=1:1の割合で薄めましょう。 

多色木版画8

 【色写りの目安】 ウラ側から色をつけた時、版のインキが浮き出る程度です。   

多色木版画9

バレンで丁寧に削って、特殊加工和紙に写しましょう。

 

よくあるトラブルQ&A

授業中、子どもたちから必ず出る「困った!」に対する解決策です。指導の負担を減らす内容なので、先生方にとても喜ばれます。

## 授業でよくある「困った!」を解決するQ&A 実際の教室でよく起こるつまずきポイントと、そのフォロー方法をご紹介します。

Q. 「間違えて残すはずの黒い線を彫ってしまった!」と言われたら? A. 「色が塗れる面積が広くなって、もっと綺麗になるよ!」とポジティブに声掛けをしてみてください。彩色版画は、線が途切れても絵の具の色でカバーできるため、致命的な失敗になりにくいのが大きなメリットです。

Q. 絵の具の色が濁って黒っぽくなってしまう時は? A. パレットや筆に黒インクが混ざっている、または版画の黒インクが完全に乾く前に色を塗っていることが原因です。「黒インクがしっかり乾いてから塗る」「筆をこまめに洗う」の2点を全体にアナウンスしておくと防ぐことができます。

Q. 早く終わってしまった児童・生徒にはどう対応する? A. 絵の具の水分量を変えてグラデーションを作ってみたり、歯ブラシと網を使って絵の具を散らす「スパッタリング(ぼかし網)」の技法をプラスしたりと、塗り方の工夫を促すのがおすすめです。

 

評価のポイント(ページの最後に挿入)

先生方が成績をつける際や、作品鑑賞会をする際の視点を提供します。

## 鑑賞と評価のポイント 完成した作品を掲示し、みんなで鑑賞会をしてみましょう。評価の際は、以下の視点を参考にしてみてください。

  • 表現の工夫:彫刻刀の彫り跡(線の太さや強弱)と、絵の具の色合いがどのように組み合わさっているか。
  • 色彩感覚:ただベタ塗りするだけでなく、混色やにじみなどを活かして自分の表したいイメージに近づけようとしているか。
  • 意欲・態度:彫る工程から着彩まで、根気よく丁寧に取り組むことができたか。

彩色版画は、同じ図案でも色使いによって全く異なる個性が生まれます。「この色の組み合わせが素敵だね」「彫り跡と色が合っているね」など

子どもたちの工夫をたくさん見つけて褒めてあげてください。

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Kクレイテラコッタでシーサーを作ろう!

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木でつくるペーパーナイフ!

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パズルでタングラム作り♪

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高麗石の収納にピッタリな印材箱♪ 型紙ダウンロードは...

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釘打ち(木工作)~金槌の使い方~

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布にポンポン!ステンシル技法★

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5色寄せ木アクセサリー

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